精神病の種類と症状について

精神病には多くの種類がありますが、精神医学では精神病の定義や診断基準がまだ統一されていないのが現状です。そのため同じ症状でも、精神疾患の分類法によって病名が変わってくるケースがあります。ここで、精神病の主な症状と種類を紹介します。

1.症状性を含む器質性精神障害

「症状性を含む器質性精神障害」とは、脳(脳以外の場合もあり)に何かしら病変が生じることで引き起こされる精神障害を指すそうです。アルコールや薬物などが原因となるものとは区別されるようです。この種類に含まれるものには、アルツハイマー型認知症や脳梗塞などによって引き起こされる脳血管性認知症といった認知症、外傷などによる脳の損傷や脳の疾患が原因となって引き起こされる精神障害といったものが挙げられるようです。

2.精神作用物質使用による精神及び行動の障害

「精神作用物質使用による精神及び行動の障害」とは、アルコール、麻薬や覚醒剤といった薬物、煙草などが原因となって引き起こされる精神障害あるいは行動障害のことを言うそうです。アルコール依存症、薬物依存症などがこの種類に分類されるようです。

アルコール依存症になるとお酒がなければ耐えられず、アルコールが抜けるとイライラや不安、手の震え、吐き気、動悸といった症状が現れると言われています。そうした症状を抑えるためにまたアルコールを摂取してしまい、身体にも精神にも影響を及ぼし、生活にも支障を来すとされています。薬物依存症の場合も、麻薬、大麻、シンナーといった薬物をやめられず、薬が切れると身体的に不快な症状が現れる、薬への欲求が抑えられなくなるといった症状が見られるようです。特に精神的にも身体的にも、薬物に対する強い依存が見られるのが特徴とされています。

3.統合失調症・統合失調型障害及び妄想性障害

統合失調症も精神疾患の種類のひとつに挙げられます。統合失調症はかつては精神分裂病という病名で呼ばれていました。この病気は大まかに言えば、脳の様々な機能のバランスが乱れている状態を指すようです。統合失調症の症状には、大きく分けて陽性症状と陰性症状の2つがあると言われています。陽性症状は妄想や幻覚など、これまでなかったものが現れるという症状を指すそうです。対照的に、陰性症状はもともとあったものが失われる症状を指し、感情の動きや思考が乏しくなる、意欲の低下といったものが含まれると言われています。

4.気分(感情)障害

「気分(感情)障害」という分類には、うつ病や双極性障害(躁うつ病)などが含まれるとされています。うつ病は気分の落ち込み、何をしても楽しさや喜びを感じない、食欲低下(増進する場合も)、不眠(睡眠が過多になる場合も)、疲れやすい、自殺を考えるといった症状が続く状態を指すと言われています。頭痛や下痢・便秘、息苦しいといった身体症状が見られるケースも多いようです。

双極性障害(躁うつ病)は、気持ちが落ち込み無気力なうつ状態と、気分が高揚し活動的になる躁状態を繰り返すのが典型的なものとされています。躁状態になったときは、睡眠時間の減少、活発になる、自分が偉大な存在に思えるといった傾向が見られ、買い物やギャンブルなどで散財することも多いと言われています。

5.神経症性障害・ストレス関連障害及び身体表現性障害

「神経症性障害・ストレス関連障害及び身体表現性障害」に分類されるものには、検査をしても異常はないのに、痛みやしびれといった様々な症状が見られる身体表現性障害の他、強迫性障害、不安障害などがあると言われています。不安障害は大まかに言えば、強い不安により日常生活に支障を来す症状を指すようです。

不安障害の中には、全般性不安障害(明確な原因はないが、日常的に様々なものに漠然とした不安を感じる)、パニック障害(体には異常がないが、動悸、めまい、息切れ、強い不安といったパニック発作に突然襲われる)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)(衝撃的な恐怖体験などがきっかけとなり、そのときの不安や恐怖が蘇る)といった種類があると言われています。